○智頭町職員の懲戒処分等の基準に関する規程
平成16年12月10日
内訓第160号
第1 基本事項
この訓令は、代表的な懲戒処分の事例を選び、それぞれにおける標準的な懲戒処分の処分量定を掲げたものであり、地方公務員法に定める一般職の職員(臨時的任用職員を除く。以下「職員」という)に適用するものである。
具体的な量定の決定に当たっては、
① 非違行為の動機、様態及び結果はどうであったか。
② 故意又は過失の度合いはどの程度であったか。
③ 非違行為を行った職員の職責、勤務状況(業務量、超過勤務など)、体調等はどのようなものであったか。それらと非違行為との関係はどう認められるか。情状として考慮できるか。
④ 非違行為が慣例等としておこなわれているものであったか。
⑤ 他の職員及び社会に与える影響はどうであったか。
⑥ 過去に非違行為を行っているか。
等のほか、適宜、日頃の勤務態度や非違行為後の対応等も含め総合的に考慮の上判断するものとする。
したがって個別の事案の内容によっては、標準例に掲げる量定以外(懲戒処分に至らない訓告及び注意を含む。)とすることもあり得るものとする。
また、標準例に掲げられていない非違行為についても、懲戒処分の対象となり得るものであり、これらについては標準例に掲げる取扱いを参考にして判断する。
なお、過去の非違行為を行い懲戒処分を受けたにもかかわらず、再び同様の非違行為を行った者は量定を加重する。
第2 標準例
1 一般服務関係
(1) 欠勤
ア 正当な理由なく10日以内の間勤務を欠いた職員は、減給又は戒告とする。
イ 正当な理由なく11日以上20日以内の間勤務を欠いた職員は、停職又は減給とする。
ウ 正当な理由なく21日以上の間勤務を欠いた職員は、免職又は停職とする。
(2) 遅刻・早退
勤務時間の始め又は終わりに繰り返し勤務を欠いた職員は、戒告とする。
(3) 休暇の虚偽申請
病気休暇又は特別休暇について虚偽の申請をした職員は、減給又は戒告とする。
(4) 勤務態度不良
勤務時間中に職場を離脱して職務を怠った職員は、減給又は戒告とする。
(5) 職場内秩序を乱す行為
ア 他の職員に対する暴行により職場の秩序を乱した職員は、停職又は減給とする。
イ 暴言により職場の秩序を乱した職員は、減給又は戒告とする。
(6) 虚偽報告
事実をねつ造して虚偽の報告を行った職員は、減給又は戒告とする。
(7) 違法な職員団体活動
ア 地方公務員法第37条1項前段の規定に違反して同盟罷業及び怠業その他の争議行動をなし、又は長の機関の活動能率を低下させる怠業的行為をした職員は、減給又は戒告とする。
イ 地方公務員法第37条1項後段の規定に違反して同項前段に規定する違法行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおった職員は、免職又は停職とする。
(8) 秘密漏えい
ア 故意又は重大な過失により職務上知ることができた秘密を漏らし、公務の運営に重大な支障を与え又は町民等に重大な損害若しくは不利益等を与えた職員は、免職又は停職とする。
イ 過失により職務上知ることのできた秘密を漏らし、公務の運営に支障を与え又は町民等に損害若しくは不利益等を与えた職員は、減給又は戒告とする。
(9) 政治的目的を有する文書の配布
政治的目的を有する文書を配布した職員は、戒告とする。
(10) 兼業の承認等を得る手続のけ怠
営利企業の役員等の職を兼ね、若しくは自ら営利企業を営むことの承認を得る手続又は報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員等を兼ね、その他事業若しくは事務に従事することの許可を得る手続を怠り、これらの兼業を行った職員は、減給又は戒告とする。
(11) 入札談合等に関与する行為
町が入札等により行う契約の締結に関し、その職務に反し、事業者その他の者に談合を唆すこと、事業者その他の者に予定価格等の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により、当該入札等の公正を害する行為を行った職員は、免職又は停職とする。
(12) 個人の秘密情報の目的外収集
その職権を濫用して、専らその職務の用以外の用に供する目的で個人の秘密に属する事項が記録された文書等を収集した職員は、減給又は戒告とする。
(13) 公文書の不適正な取扱い
ア 公文書を偽造し、若しくは変造し、若しくは虚偽の公文書を作成し、又は公文書を毀棄した職員は、免職又は停職とする。
イ 決裁文書を改ざんした職員は、免職又は停職とする。
ウ 公文書を改ざんし、紛失し、又は誤って廃棄し、その他不適正に取り扱ったことにより、公務の運営に重大な支障を生じさせた職員は、停職、減給又は戒告とする。
(14) セクシュアル・ハラスメント(他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動)
ア 暴行・脅迫又は職場における上司・部下等の関係に基づく影響力を用いることによりわいせつな行為をした職員は、免職又は停職とする。
イ 相手の意に反することを認識した上で、わいせつな言辞等の性的な言動を繰り返した職員は、停職又は減給とする。なお、当該言動により相手が強度の心的ストレスの重積による精神疾患に罹患したときは、当該職員は免職又は停職とする。
ウ 相手の意に反することを認識の上で、わいせつな言辞等の性的な言動を行った職員は、減給又は戒告とする。なお、当該言動により相手が強度の心的ストレスによる精神疾患に罹患したときは、当該職員は停職又は減給とする。
(15) パワー・ハラスメント
ア パワー・ハラスメントを行ったことにより、相手に著しい精神的又は身体的な苦痛を与えた職員は、停職、減給又は戒告とする。
イ パワー・ハラスメントを行ったことについて、指導、注意等を受けたにもかかわらず、パワー・ハラスメントを繰り返した職員は、停職又は減給とする。
ウ パワー・ハラスメントを行ったことにより、相手を強度の心的ストレスの重積による精神疾患に罹患させた職員は、免職、停職又は減給とする。
(注) (14)及び(15)に関する事案について処分を行うに際しては、具体的な行為の態様、悪質性等も情状として考慮の上判断するものとする。
2 公金公物取扱関係
(1) 横領
公金又は公物を横領した職員は、免職とする。
(2) 窃取
公金又は公物を窃取した職員は、免職とする。
(3) 詐欺
人を欺いて公金又は公物を交付させた職員は、免職とする。
(4) 紛失
公金又は公物を紛失した職員は、戒告とする。
(5) 盗難
重大な過失により公金又は公物の盗難に遭った職員は、戒告とする。
(6) 公物損壊
故意に職場において公物を損壊した職員は、減給又は戒告とする。
(7) 出火・爆発
過失により職場において公物の出火、爆発を引き起こした職員は、戒告とする。
(8) 諸給与の違法支払・不適正受給
故意に法令に違反して諸給与を不正に支給した職員及び故意に届出を怠り、又は虚偽の申請をするなどして諸給与を不正に受給した職員は、減給又は戒告とする。
(9) 公金公物処理不適正
公金又は公物の不適正な処理をした職員は、減給又は戒告とする。
(10) コンピュータの不適正使用
職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し、公務の運営に支障を生じさせた職員は、減給又は戒告とする。
3 職務遂行関係
(1) 汚職
職務の遂行に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をした職員は、免職とする。
(2) 法令等違反
職務の遂行に関し、法律、条例、規則、訓令、内訓、要綱及び要領並びに通知(以下「法令等」という。)に明らかに違反し、又は法令等の適用・解釈を著しく誤ったことにより、町又は町民等への損害、不利益等を与えた職員は、停職、減給又は戒告とする。
(3) 職務怠慢等
職務の遂行に関し、その遂行を著しく長期間放置し、若しくは上司に報告義務等があるにもかかわらず怠り、又は関係事業者等に対し明らかに誤った指示を与え、若しくは確認等を怠ったこと等により、町又は町民等への損害、不利益等を与えた職員は、減給又は戒告とする。
(4) 監督責任
ア 職務の遂行に関し、部下職員が町又は町民等へ損害、不利益等を与える等した場合で、部下職員等に対する通常行うべき指導、監督、進行管理、確認等を怠った職員は、減給又は戒告とする。
イ 部下職員の非違行為を知得たにもかかわらず、その事実を隠ぺいし、又は黙認した職員は、停職又は減給とする。
4 公務外非行関係
(1) 殺人
人を殺した職員は、免職とする。
(2) 傷害(交通事故に係るものを除く。)
人の身体を傷害した職員は、停職又は減給とする。
(3) 暴行
暴行を加えた職員が人を傷害するに至らなかったときは、減給又は戒告とする。
(4) わいせつな行為等
ア わいせつな行為(青少年(18才未満の者をいう。)に対するみだらな行為を含む。)をした職員は、免職、停職又は減給とする。
イ ストーカー行為(同一の者に対し、つきまとい等を反復してすること)をした職員は、停職又は減給とする。
ウ 相手の意に反することを認識の上で、職員以外の者にわいせいな言辞等の性的な言動を行った職員は、減給又は戒告とする。
エ 公共の乗物等において痴漢行為をした職員は、停職又は減給とする。
(5) 横領
自己の占有する他人の物(公金又は公物を除く。)を横領した職員は、免職又は停職とする。
(6) 窃盗、強盗
ア 他人の財物を窃盗した職員は、免職又は停職とする。
イ 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した職員は、免職とする。
(7) 詐欺・恐喝
人を欺いて財物を交付させ、又は人を恐喝して財物を交付させた職員は、免職又は停職とする。
(8) 放火
放火をした職員は、免職とする。
(9) 器物損壊
故意に他人の物を破損した職員は、減給又は戒告とする。
(10) 酩酊により粗野な言動等
酩酊して、公共の場所や乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした職員は、減給又は戒告とする。
(11) 賭博
ア 賭博をした職員は、減給又は戒告とする。
イ 常習として賭博をした職員は、停職とする。
(12) 麻薬・覚せい剤等の所持又は使用
麻薬・覚せい剤等を所持又は使用した職員は、免職とする。
5 交通事故・交通法規違反関係
(1) 飲酒運転での交通事故(人身事故を伴うもの)
ア 酒酔い運転及び酒気帯運転で人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職とする。
イ 酒酔い運転及び酒気帯運転で人に傷害を負わせた職員は、免職又は停職とする。この場合において事故後の救護等の措置義務違反をした職員は、免職とする。
(2) 飲酒運転以外での交通事故(人身事故を伴うもの)
ア 人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職、停職、減給又は戒告とする。この場合において事故後の救護等を怠る等の措置義務違反をした職員は、免職又は停職とする。
イ 人に傷害を負わせた職員は、減給又は戒告とする。この場合において事故後の救護等を怠る等の措置義務違反をした職員は、免職又は停職とする。
(3) 交通法規違反
ア 無免許運転、酒酔い運転及び酒気帯運転をした職員は、免職、停職又は減給とする。
この場合において物の損壊に係る交通事故を起こして、その後の危険防止を怠る等の措置義務違反をした職員は、免職又は停職とする。
イ 著しい速度超過等の悪質な交通法規違反をした職員は、減給又は戒告とする。
(4) 車両を運転することを承知の上で飲酒を進めた職員
車両を運転することを承知の上で飲酒を進めた職員は、減給又は戒告とする。
(5) 飲酒自転車運転での交通事故
飲酒自転車運転での交通事故を起こした職員は、免職、停職、減給又は戒告とする。
第3 その他
(1) 交通事故を起こした職員の処分にあたっては、事故の具体的事情に即し、かつ、必要に応じ、次に掲げる事由を勘案してその処分を加重し、又は減ずることができる。
ア 過失の程度
イ 公安委員会における行政処分の程度
ウ 刑事処分の程度
エ 他人に与えた損害の程度
オ 交通事故の前歴
カ 交通事故の内外に及ぼした影響
キ 同時に2以上の違反を犯したとき
ク 事故発生の要因
ケ 異例な要因を伴うとき
(2) この基準により「免職処分」に該当する場合であっても、第3(1)の事由を勘案して情状酌量すべき余地がある場合又は改しゅんの情顕著な場合は「諭旨退職」とすることができる。
(3) 臨時的任用職員が交通事故を起こしたときは、この基準に準じて処分を行うものとする。
附則
1 この基準は、平成16年12月10日から施行する。
2 平成18年11月1日から一部改正する。
附則(令和2年5月29日内訓第141号)
この訓令は、令和2年6月1日から施行する。