○智頭町伝統的建造物群保存地区保存条例

平成11年12月17日

条例第23号

(目的)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号。以下「法」という。)第83条の3第2項の規定に基づき、智頭町が定める伝統的建造物群保存地区に関し、地区の決定、現状変更の規制、その他その保存のための必要な措置を定め、もって本町の文化的向上に資することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この条例において、「伝統的建造物群」とは、法第2条第1項第5号に掲げる「伝統的建造物群」をいう。

2 この条例において「伝統的建造物群保存地区」とは、法第83条の2に規定する「伝統的建造物群保存地区」(以下「保存地区」という。)をいう。

(保存地区の決定)

第3条 智頭町教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、本町の区域内に所在する伝統的建造物群及びこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するため、保存地区を決定することができる。

2 前項の規定による決定をしようとするときは、あらかじめ、伝統的建造物群保存地区保存審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。

3 保存地区を決定しようとする場合において必要があると認めるときは、住民等の意見を反映させるために公聴会の開催等の必要な措置を講じなければならない。

4 保存地区を決定したときは、その名称及び区域を告示しなければならない。

5 保存地区の決定は、告示することによりその効力を生ずる。

(保存地区の取消し)

第4条 教育委員会は、保存地区がその価値を失った場合その他特殊の事情があるときは、当該地区の決定を取り消すことができる。

2 前項の場合には、前条第2項から第5項までの規定を準用する。

(保存計画)

第5条 教育委員会は、保存地区を決定したときは、審議会の意見を聴いて当該保存地区の保存に関する計画(以下「保存計画」という。)を定めなければならない。

2 前項の保存計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 保存地区の保存に関する基本計画に関する事項

(2) 保存地区内における伝統的建造物群を構成している建築物その他の工作物(以下「伝統的建造物」という。)及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要と認められる物件の決定に関する事項

(3) 建造物の保存整備計画に関する事項

(4) 建造物及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要と認められる物件に係る助成措置等に関する事項

(5) 保存地区の保存のため必要な管理施設及び設備並びに環境の整備に関する事項

3 第1項の保存計画を定めたときは、これを告示しなければならない。

(現状変更行為の規制)

第6条 保存地区内における次の各号に掲げる行為については、あらかじめ、教育委員会の許可を受けなければならない。

(1) 建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)の新築、増築、改築、移転又は除却

(2) 建築物等の修繕、模様替え又は色彩の変更でその外観を変更することとなるもの

(3) 宅地の造成その他の土地の形質の変更

(4) 木竹の伐採

(5) 土石の類の採取

(6) 水面の埋め立て又は干拓

2 前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる行為に該当する行為で次の各号に掲げるものについては、同項の規定による許可を受けることを要しない。

(1) 非常災害のため必要な応急措置として行う行為

(2) 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で規則で定めるもの

3 教育委員会は、第1項の許可を与える場合には、保存地区の保存のため必要な限度において条件を付することができる。

(許可の基準)

第7条 教育委員会は、前条第1項各号に掲げる行為で次の各号に定める基準に適合しないものについては、同条同項の規定による許可をしてはならない。

(1) 伝統的建造物の増築若しくは改築又は修繕、模様替え若しくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、それらの行為後の伝統的建造物の位置、規模、形態、意匠又は色彩が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(2) 伝統的建造物の移転(同一保存地区内における当該伝統的建造物の移築を含む。以下この号において同じ。)については、移転後の伝統的建造物の位置及び移転後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(3) 伝統的建造物の除却については、除却後の状態が当該伝統的建造物群の特性を維持していると認められるものであること。

(4) 伝統的建造物以外の建築物等の新築、増築若しくは改築又は修繕、模様替え若しくは色彩の変更でその外観を変更することとなるものについては、それらの行為後の当該建築物等の位置、規模、形態、意匠又は色彩が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(5) 前号の建築物等の移転については、移転後の当該建築物等の位置及び移転後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(6) 第4号の建築物等の除却については、除却後の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(7) 前条第1項第3号から第6号までの行為については、それらの行為後の地貌その他の状態が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと。

(8) 前各号に定めるほか、当該行為後の建築物等又は土地の用途等が当該伝統的建造物群の保存又は当該保存地区の環境の維持に著しい支障を及ぼすおそれがないものであること。

(国の機関等に関する特例)

第8条 国若しくは地方公共団体の機関又は法令の規定により国の行政機関若しくは地方公共団体とみなされた法人(以下「国の機関等」という。)が行う行為については、第6条第1項の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国の機関等は、第6条第1項の許可に係る行為をしようとするときは、あらかじめ、教育委員会に協議しなければならない。

第9条 文化財保護法施行令(昭和50年政令第267号)第4条第6項各号に規定する行為及びこれらに類する行為で保存地区の保存に著しい支障を及ぼすおそれがないものとして規則で定めるものについては、第6条第1項及び前条の規定は適用しない。この場合において、第6条第1項の許可又は前条の協議に係る行為をしようとするときは、あらかじめ、教育委員会にその旨を通知しなければならない。

(許可の取り消し等)

第10条 教育委員会は、次の各号の一に該当する者に対して、保存地区の保存のため必要な限度において、第6条第1項の規定によってした許可を取り消し、又は工事その他の行為の停止を命じ、若しくは相当の期間を定めて、建築物等の改築、移転又は除却その他違反を是正するため必要な措置を執ることを命ずることができる。

(1) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した者

(2) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した工事の注文若しくは請負人(請負工事の下請人を含む。)又は請負契約によらないで自らその工事をしている者若しくはした者

(3) 第6条第3項の規定により許可に付した条件に違反している者

(4) 詐欺その他不正な手段により、第6条第1項の規定による許可を受けた者

2 教育委員会は、前項の規定により、処分をし、又は必要な措置を執ることを命じようとするときは、あらかじめ、審議会の意見を聴き、かつ、当該処分又は措置を命ずべき者について聴聞を行わなければならない。

(損失の補償)

第11条 町は、第6条第1項の許可を受けることができなかったことにより、損失を受けた者に対しては、通常生ずべき損失を補償するものとする。

(都市計画区域内の保存地区)

第12条 第1条及び第2条並びに第5条から第11条までの規定は、町が都市計画区域内に保存地区を定めた場合について準用する。この場合において、第6条から第10条までの規定中「教育委員会」とあるのは「町長及び教育委員会」と読み替えるものとする。

(経費の補助等)

第13条 町は、保存地区内における建造物及び伝統的建造物群と一体をなす環境を保存するため特に必要と認められる物件の管理、修理、修景又は復旧について、自ら保存のため適当な措置を行い、又は当該物件の所有者等に対しその経費の一部を補助することができる。

(審議会の設置等)

第14条 教育委員会に審議会を置く。

2 審議会は、教育委員会の諮問に応じ、保存地区の保存等に関する重要事項について調査審議し、及びこれらの事項について教育委員会に建議する。

3 審議会の委員の定数は15人以内とし、学識経験者、関係行政機関の職員、関係地域を代表する者等のうちから、教育委員会が委嘱する。

4 委員の任期は、2年とする。

5 審議会に、必要があるときは、臨時委員を置くことができる。

(罰則)

第15条 次の各号の一に該当するものは、5万円以下の罰金に処する。

(1) 第6条第1項の規定に違反した者

(2) 第10条第1項の規定に基づく命令に違反した者

(規則への委任)

第16条 この条例の施行に関し必要な事項は、教育委員会規則(都市計画区域内に保存地区を定めた場合にあっては町規則及び教育委員会規則)で定める。

この条例は、平成12年1月1日から施行する。

智頭町伝統的建造物群保存地区保存条例

平成11年12月17日 条例第23号

(平成12年1月1日施行)